1804年(文化元年)創業、安倍川手前の街道沿いにある、昔ながらの製法を守り続ける老舗。外観は歴史を感じる古いつくりで、土間の座布団を敷いた床机と、ちゃぶ台が置かれた小上がりで食べられます。
創業時の建物は空襲で焼けてしまったため、雰囲気のある建物を見つけてきて移築したそうです。手作りにこだわり、いつも出来たてを提供。もち米100%、1個が4cmほどのつきたての餅は、軟らかく美味。
「安倍川もち」は、こし餡で包んだものと、きな粉と砂糖をまぶしたものとが5個ずつ計10個、皿に出てきた餅をワサビ醤油で食べる「からみ餅」の2種類のみで、お土産用は「安倍川もち」のみ。賞味期限が翌日中です。
多い日には1万個くらい作るとそう。全て手作りで、注文を受けると、ついた餅が固まらないように湯煎して、4cmほどに手で絞り、きな粉餅は黄な粉をたっぷり入れた桶の中に落とし、まぶします。
あんこ餅は漉し餡をつけ、指先で丸めていきます。一皿に5個ずつが乗せて、きな粉餅には白砂糖が上からどばっとかけられてます。
柔らかいようでちゃんと歯ごたえもあり、餅の香りとふんわりした餅の食感、きな粉と砂糖の香ばしさ、程よい甘みの濾し餡が絶妙です。持ち帰り用は堅くならないように餅に微量の砂糖を加えているため、店で食べるのとは若干異なります。
「からみ餅」は湯煎の餅をそのまま皿にはった湯に落とし、生山葵と醤油をつけて食べます。湯の中の餅はすぐに伸びてしまうので、お早めに。辛みはあるがすっきりした後味で、甘いものは苦手な人にもおススメ。