ビルが建ち並ぶ近代的な街中に忽然と現れる、昭和40年代の雰囲気のレトロな横丁。「愛ちゃん」「おさと」「幸多路」「みよしの」「みすず」といった屋号を記した提灯が点いた「おでん屋」が十数軒ずらりと並んでいます。
どこも一間ぐらいの入口の小さな店で、カウンターに10人ぐらい座ると満席ですが、屋台の雰囲気そのままにガラス戸の向こうからは、おでん鍋を囲んで楽しく談笑する声が聞こえてきます。
「青葉横丁」と同じく、戦後、この辺りに軒を連ねていたおでん屋台が、昭和32年の市街地の再開発のもと撤去されることになり、置き場だった所に屋台が集まって、おでん街として今に残りました。
「静岡おでん(しぞーかおでん)」は、
静岡おでん五ヶ条
・黒はんぺんが入っている
・黒いスープ(牛スジ)
・串にさしてある
・青のり・だし粉をかける
・駄菓子屋にある
といった定義で、屋台で「酒の肴」に、駄菓子屋で「おやつ」に、もちろん「おかず」でも食べられています。青葉おでん街では、戦後から続く屋台系の伝統のおでんを味わえます。