国際観光地として有名な箱根でも、もっとも古い歴史をを持つ温泉地「箱根湯本」。早川・須雲川沿いには大小さまざまな旅館が建ち並んでいます。箱根最多を誇る源泉があり、日帰りの入浴施設も豊富。また、みやげ物店や飲食店も多く、箱根の玄関口として平日も多くの観光客で賑わっています。登山鉄道で1駅の「塔之沢」は、湯本とはうって変わって静かな雰囲気が漂う、老舗旅館が建ち並ぶ自然豊かな温泉地。「大平台」は、夏は涼しく冬の積雪もまれで、ひっそりとした雰囲気の過ごしやすい温泉地です。
箱根湯本温泉(はこねゆもとおんせん)[箱根七湯]
箱根湯めぐりの玄関口にあり、天平10年(738年)の開湯で、箱根十七湯と呼ばれる温泉群の中でももっとも古い歴史を持つ温泉地。源泉の数70以上の箱根最多を誇る源泉があり、箱根の中心的な温泉地としても知られています。湯は無色透明、泉質は単純泉・アルカリ性単純泉、30~80℃、神経痛・関節痛・冷え性に効きます。早川と須雲川に沿って大小さまざまな温泉宿が建ち並び、箱根で一番大きい温泉街で共同浴場も多く、箱根随一の大規模な温泉街を形成しています。箱根湯本駅前にはみやげ店や飲食店などが並び。気軽に温泉が楽しめる日帰り入浴施設が多く、早雲寺などの見どころも点在しています。
塔之沢温泉(とうのさわおんせん)[箱根七湯]
箱根湯本から登山鉄道で1駅の塔之沢は、湯本とはうって変わって静かな雰囲気が漂う自然豊かな温泉地。長い歴史を誇る閑静な老舗旅館が点在し、山間の落ち着いた雰囲気とあいまってどこか文学のにおいを感じさせる場所です。お忍びで訪れる文化人も多い。江戸時代より文人墨客や要人に愛されてきた温泉地で、伊藤博文や天璋院ゆかりの温泉でもあります。泉質は単純泉・アルカリ性単純泉、神経痛・関節痛・冷え性に効きます。 日帰り入浴施設「ひめしゃらの湯」、昔ながらの共同湯「上湯温泉大衆浴場」などで、気軽に温泉が楽しめます。
大平台温泉(おおひらだいおんせん)[箱根十七湯]
もともとは宮ノ下からの引き湯で開かれたひっそりとした雰囲気の温泉地で、現在の源泉は昭和27年(1952年)に、地元の有志によって掘り当てられた比較的歴史の新しい湯です。泉質は食塩泉。温泉地になる前は箱根細工の名産地として栄えました。夏は涼しく冬の積雪もまれで、過ごしやすい気候が特徴。大平台駅周辺は箱根登山鉄道のスイッチバックが名物で、急勾配の斜面を行きつ戻りつジグザグに列車が切り返しながら急坂を登っていきます。例年初夏の頃には沿線が一面のアジサイに彩られ、夜にはライトアップされて美しい。期間限定で「夜のあじさい号」も運行され、観光客に人気を博しています。