坐漁荘は明治から昭和にかけて活躍した政治家、元老・西園寺公望が1920年に興津清見寺町に建てた京風の純和風建築の別荘です。
のんびりと魚釣りでもして過ごすつもりと云う意味を込めて『坐漁荘』と命名し、東京の私邸から移り住みました。しかし、本人の意思とは裏腹に、日本政界の中枢人物による、興津の『坐漁荘詣で』が頻繁に行われ、大正から昭和にかけて激動する日本政治の局面で活躍しました。
老朽化のため、1970年に愛知県の明治村に移設公開され、2003年には登録有形文化財に登録されました。
この地にあるのは2004年に移築時に作成した図面をもとに復元したものです。、興津坐漁荘の名称で一般に公開されています。公が好んだ竹の欄間の精密な造作を始め、優れた職人技が凝縮された建築物です。