元箱根から恩賜箱根公園まで約500メートル続く、箱根旧街道の杉並木。1618年(元和4年)箱根宿を設けたときに、幕命によって川越城主・松平正綱が植林したと伝えられています。
400本を越える樹齢400年近くの杉が連なり、夏の強い日差しや冬の寒風から旅人を守っていました。なかには幹回り4メートルの大木もあります。
滝廉太郎の『箱根八里』に「昼なお暗き杉の並木」と歌われているくらい、かつてはもっとたくさんの杉並木がありました。
しかし、1904年(明治37年)に、湯本から芦ノ湖畔に至る新道を工事するときに、不足した工事費を捻出するため、並木を伐採売却したのだそうです。この時点で切り倒された並木は、松と杉を合わせて、1000本を越える数だったとか。現存は、国指定史跡として保護されています。
箱根を代表する街道の風景で、昔ながらの東海道の雰囲気が感じられる場所の1つです。