塔ノ峰の中腹にある古刹で、別名をあじさい寺と言います。幕末を生きた皇女・和宮の位牌が祀られています。抹茶を味わいながら、住職の琵琶の演奏と和宮物語を聞くこともできます。
塔之沢や湯本の温泉場から歩くこと 20~30分、 急な山道を登れば眼前が開けて古風な佇まいの本堂が現れます。山道や寺庭には数多くの石塔・石仏が歴史を刻んでいます。
山に沿って延びる参道は樹木が鬱蒼と茂り、6月下旬~7月中旬にかけて3000株のアジサイが彩る散策道となります。
室町時代に大雄山最乗寺[だいゆうざんさいじょうじ]の僧安叟[あんそう]が曹洞宗の寺として創建。後に廃寺となり、1604年(慶長9)、弾誓[たんせい]上人によって浄土宗の寺として再建されました。
幕末を生き明治10年、箱根の塔ノ沢の温泉で32歳で亡くなった「悲劇のヒロイン」として有名な皇女・和宮の香華院(御位牌をおまつりする寺)です。
本堂には阿弥陀三尊像や皇女和宮ゆかりの像が安置されており、本堂からさらに裏山を350メートル、15分ほど登ったところにある弾誓上人が慶長9年(1604年)から慶長14年まで6年も修行したという洞窟(祠[ほこら]・奥の院)も見学できます。