徳川幕府とペリー提督が日米下田条約が締結された日本開国の国指定史跡。5月には境内のアメリカジャスミンが満開になり、強い香りを放ちます。
法順山 了仙寺は日蓮宗の寺で、寛永12年(1635年)第三代将軍徳川家光の命により、防波堤の建設、日本で初めての廻船問屋を開設するなど湊町下田の繁栄の基礎を作った下田奉公今村正長によって創建されました。
1854年(嘉永7年)、了仙寺は江戸幕府と東インド艦隊司令長官のペリー提督の交渉場所となり、全13箇条の下田条約に調印しました。
境内から参道にかけて無数のアメリカジャスミン(においばんまつり、モクセイ科のジャスミンとは異なりナス科)が植樹され、「ジャスミン寺」とも呼ばれています。
アメリカジャスミンの花は直径2cmほどで、咲き始めは青紫色、咲き終わりになると白色に変わります。名前に由来するように、その香りは抜群に甘く、5月初旬から6月初旬の満開の時期には、1000株の花が開花しあたり一面に漂います。満開となる5月後半には、「香りの花まつり」が開催されます。また7月から10月にかけても3~5分咲きとなっています。
境内には、墓地入口に立つ三基の五輪塔、古墳時代に作られた物と推定されている横穴古墳(立ち入りは不可)もあります。
境内に隣接する宝物館では、ペリー直筆の公文書や黒船来航絵巻など3000点を超える国内最大の黒船コレクションを収蔵・展示しています。