室町時代に蒸し菓子「ういろう」を作りはじめたという老舗。「白・茶・小豆・黒」と「栗ういろう」の5種があり、いずれももっちりした食感で、どこか懐かしい味。
語源は、小田原の外郎(ういろう)家の人名。「お菓子のういろう」はその昔、約六百年前から作り続けている「薬のういろう」(正式名は「透頂香」)という名薬の口直しとして作られました。現在でも店内はお菓子を売るコーナーと、薬局コーナーに分かれていて、ういろうに伝わる漢方薬を調剤・販売しています。
その他にも、昔ながらの手練りの羊羹「ういろう羊羹」、黒餡入り桐形と白餡入り印籠形の「ういろう最中」季節ごとに工夫を凝らした、手作りの和菓子を販売しています。
1885年(明治18年)の蔵を利用した小規模の博物館(入館無料)を併設していて、小田原で最も古い商家ゆかりの品々が展示されています。伝統の八棟造りの店構えも一見の価値あり。