733年、行基によって創建された遠州の古刹。徳川四天王の筆頭井伊直政、幕末の井伊大老直弼など井伊家四十代を祀る菩提寺でもあります。
戦国期に二十四代井伊直政が彦根藩主と就任し彦根に移るが、現在まで関係が続き、多くの宝物を有する寺として有名。中国から伝来した日本最古の印刷本である金沢文庫三冊や織田信長の遺品である天目茶碗、江戸時代の庶民の様子が描かれた龍潭寺屏風など貴重な寺宝が残されています。
小堀遠州による池泉鑑賞式庭園は「国指定名勝記念物 龍潭寺庭園」として国の名勝にも指定された名園。春のつつじ、秋の紅葉をはじめとする四季折々、変化する庭園を眺めながら抹茶(予約制)をいただくこともできます。
江戸時代そのままの建造物は静岡県指定文化財で、左甚五郎作の本堂うぐいす張りの廊下、開山堂の龍の彫刻なども見所。本堂には智慧を授ける秘仏、虚空蔵菩薩が奉られています。