伊東温泉を流れる松川河畔にある大正末期から昭和初期の温泉情緒をいまに残す木造三階建て温泉旅館群の一つです。昭和3年に創業した歴史ある伊東温泉旅館「東海館」が閉館後、新しい観光名所として生まれ変わりました。
昭和初期に国内外の高級木材を惜しみなく用い、当時評判の3人の棟梁が腕をふるった美しい和風建築様式の風情ある建物です。各階ごとに競作させたこともあり、廊下の飾り窓や階段の手すりの柱などにそれぞれ違った職人の技と凝った意匠を見ることができます。
他にも、玄関の豪快で力強い彫刻や書院障子の組木のデザイン、照明器具などもみどころです。地下には内湯だけの大浴場と小浴場があり、床から壁まで総タイル張りで、大浴場の黒錆色の唐獅子の湯口は、森田東光作によるものです。
土曜・日曜・祝日・特定日のみ、大浴場と小浴場を男女時間交替制で入浴が可能です。源泉はアルカリ性単純温泉、26.3℃で、加温のみ施し非加水でかけ流し。当時のまま入浴が可能な風呂につかり目を閉じてみれば、当時の面影を感じることができます。
【泉質】アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性低温泉)
【効能】神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、冷え性、慢性消化器病、疲労回復、他