金谷・菊川の郷土料理、昆布だし汁で炊いたご飯に大根の葉の粉をふりかける菜飯と、豆腐のみそ田楽の定食が食べられます。
江戸時代、金谷宿と日坂宿の間の菊川は、小夜の中山という難所をひかえて急な坂が続くため中世には宿場として栄えましたが、江戸時代には「間の宿」とされ、旅人の宿泊は固く禁じられていました。
大井川の川留めがあっても、金谷宿の許可がなければ泊めることができず、本格的な料理を出すこともできませんでした。そんなことから生まれた軽食が、菊川の菜飯・田楽です。一度途絶えていましたが、「よし善」で復活しました。
菜飯は食物が乏しかった時代、飯の量を増やすために根菜を加えるという発想から生まれました。旅人相手の食べ物商いが盛んになるにつれ、洗練された割烹料理になり、菜の薫りを楽しむご馳走となりました。
よし善の菜飯は殿様に出した、大根の葉または小松菜の湯通ししたものを焙烙鍋で煎り、粉状にして少し塩味をつけ、炊きあがりの飯へ混ぜこんだ大変手間のかかるものです。
田楽は、豆腐を軽く絞って、丸く切って二本の串に刺し、味をつけた味噌にまぶして炉の灰の中に立て、あぶって焼いたものです。
志戸呂焼や金谷土人形の販売もしています。