室町時代、駿河の守護大名今川氏が遠江進出を狙い、家臣の朝比奈氏に命じて築城させたのが掛川城のはじまりです。戦国時代には、“内助の功”で知られる山内一豊が城主として天守閣を建立。その美しさは「東海の名城」とうたわれ、江戸時代には11家26代の居城として栄えました。
幕末の1854年に大地震で天守を含む大半の建物が倒壊しました。政務所である二ノ丸御殿は1861年までに再建され現存しており、国の重要文化財に指定されています。
現在の掛川城は、1994年に「東海の名城」と呼ばれた美しさそのままに、日本初の「本格木造天守閣」として復元されたものです。3層4階の天守閣は海抜56mにもなり、緑豊かな掛川市を見渡すことができます。城内では鎧兜や装身具などを展示しています。
掛川城周辺には、四季桜、しだれ桜、ソメイヨシノが約130本植えられており、毎年春には多くの人の目を楽しませています。