富士五湖の一つで、最西端に位置する本栖湖。富士五湖で最も水深が深く138メートルあり、全国の湖でも屈指の深さです。
瑠璃色と言われる幻想的な色合いが美しい透明度の高い湖で、水中では魚などの生物はもちろん太古の大噴火によるクレーターや沈んだ巨木などが見られます。
千円札(旧五千円札)の裏面に使用される逆さ富士の景色は本栖湖の北岸からの眺めです。ウィンドサーフィンのメッカで、夏季には多くのウィンドサーファーが訪れます。
風光明媚なため湖畔周辺にはホテルや企業の研修所が並ぶほか、レジャーの場として活用されています。
潜水できない潜水艦(遊覧船)「もぐらん」など観光船による遊覧や、ブラウントラウトやニジマスなどを狙うフィッシングも盛ん。ヒメマスの釣り場としても知られています。
同じ富士五湖の西湖、精進湖と同一の水脈を有しているためか、湖水の水位が連動する傾向があり、これら三湖の湖面標高は、ほぼ同じ約900メートルです(西湖から最も近い河口湖の湖面標高は約830メートル)。
この三湖はかつては同一の湖(剗の海)であったと考えられ、複数回の噴火による溶岩流により現在の三湖に分断されました。その際の溶岩流の上に形成された森林が今日の青木ヶ原樹海です。