相模湾に向かってのびる岬のかたちが鶴が羽を広げたように見えるところから名付けられました。頸部を含めて真鶴半島ともいわれます。
箱根火山が噴出した安山岩質の溶岩流によって形成されたもので、相模湾に向かって南東に長さ約3km突出しています。
台地上は亜熱帯植物のクスノキ、シイ、タブノキなどの自然林におおわれ、中央部の丘陵地帯は樹齢350年を越すクロマツやクスなど、近世の小田原藩有林(御林)から続く国有林の原生林が生い茂っています。
海辺は大きな岩が多く、岬の先端からさらに海中に500メートルほど岩礁が続き、その先端に三つの巨岩があり三ッ石(笠島)とよばれます。
遊歩道も設置されており、森の中や海岸線のウォーキングが楽しめます。岬先端の三ツ石海岸は、磯遊びスポットとしても人気があります。
また、戦前日本を代表する歌人、与謝野晶子が「わが立てる 真鶴崎が 二つにす 相模の海と 伊豆の白波」と詠んだ真鶴岬の先端は、展望広場が整備されており、空気の澄んだ天気の良い日には、三ツ石の向こうに広がる相模湾の大海原のさらに向こうの水平線近くに、眼前には大島、右手に初島、利島、式根島、左手に房総半島(館山、鋸山)、三浦半島などを一望できるダイナミックな光景が広がります。「かながわ景勝50選」にも選ばれています。