静岡県の中央部、緑の茶畑の中を大井川に沿って南北に走る鉄道です。全長39.5kmで、日本で初めてSL(蒸気機関車)の動態保存を始めた鉄道として名高く、現在でもほぼ毎日運転をしています。
金谷駅から終点千頭駅までの約1時間20分。車両内は昔ながらの座席でレトロな雰囲気。山々と茶畑の緑の中を走る車中で食べる弁当の味も格別。
もともとは、ダム・発電所建設がはじまりで、ダム建設専用軌道として運用されていました。1922年に開業され1949年に全線電化されるまで、蒸気機関車(SL)が活躍していましたが、電化により一度は姿を消しました。
その後、1976年に復活し、現在に至ります。運転日、運転本数ともに国内ではもっとも多く、現在運転しているSLには、戦時中『タイ~ミャンマー間』を走っていた蒸気機関車、大正時代に造られたドイツ製のコッペルなどがあり、鉄道ファンのみならず、全国から多くの観光客が訪れています。
秘境奥大井の大自然とモクモクと黒い煙を吐き出しながら走り目の前に迫ってくるSLがマッチし、まるで昭和初期にタイムスリップしたような感じがします。
また、時代設定が戦前・戦時中の多くのドラマ・映画のロケーションの撮影でもよく使用されています。