天城峠北側、狩野川の上流・滑沢川付近の深い樹林に包まれた渓谷。井上靖の処女小説「猟銃」の舞台となったところで、周囲の原生林が美しく四季折々の風情が楽しめます。
全長500メートルという伊豆最大の安山岩の一枚岩の上を清流が流れ、白布となって流れたり、深い淵となっていたりと変化に富み、水面と苔むした石に木漏れ日が差し込みます。
特に紅葉のシーズンは絶景で、川辺に紅葉が散り、さらさらとした川の水とカエデの赤い色が映え、美しい調和を醸し出します。
滑沢川が狩野川の源流本谷川と合流するところに五竜の滝があり、ここからの渓流沿いに遊歩道をたどると、樹齢約400年の天然記念物「太郎杉」があります。途中には井上靖の文学碑が立っています。