狩野川上流にかかる伊豆を代表する名瀑。深い樹木が生い茂る中、玄武岩の崖に高さ25メートル・幅7メートルの滝がかかっています。日本の滝百選の一つで、迫力とともに清涼な風情が漂います。山の冷気と水しぶきで夏でも肌寒いほど。
周囲には珍しい「ハイコモチシダ(ジョウレンシダ)」の群生地があり、静岡県指定の天然記念物にもなっています。滝壷の下流には天城国際常設鱒釣場があり、虹マスやアマゴを放流しており、釣りを楽しむこともできます。
渓流沿いには天城名物のわさび畑が続いていて、そこで採れたわさびを売店で買うこともできます。また、この場所には石川さゆりの『天城越え』の歌碑が置かれています。滝の入口の浄蓮の滝資料館では、自然や歴史、文化などを紹介しています。
女郎蜘蛛伝説
滝壺にはジョロウグモの化身が棲むとの伝説があります。「むかし樵夫が、落とした鉈を探しに滝つぼの中に入ると美しい女性と出会う。その女性と姿を見たことの公言をしない約束をしたが、「滝の主は女郎蜘蛛だ」と村人から聞き、その出来事を話すと樵夫は深い眠りについた。」