面積約4.7haの広大な植物公園。散策を楽しみながら、国内外の珍しい植物群を見ることができます。初春には、約600本の梅が咲き誇り、甘酸っぱい梅の香りが漂います。初夏にはユリノキやユーカリの花も見ることができます。
辻村植物公園の前身は辻村農園で、小田原の素封家・辻村家の6代目の辻村常助と弟の伊助によって、明治40年代に創立されました。
辻村農園は、西洋草花を主として扱い、そのほか種子や球根の通信販売等も手掛けるなど、当時としては先進的な農園の経営をしていました。また、諸外国から樹木の種子を取り寄せ、庭園や公園樹としての試作もしました。
それらの樹木のうち、ここの風土に適したものが残り、年月を重ねて、他の植物園や植物公園などでは決してみることのできない外国原産樹の美しい景観を形作るに至りました。
そして自然景観と貴重な植物を守るべく公園として整備されました。約600種類の植物が生息し、四季折々の美しい表情を見せます。
大小さまざまな石の林立する芝生の広場「太陽の丘」からは、こゆるぎ丘陵や丹沢の山並み、相模湾を望むことができます。周辺には地中海沿岸域原産のホソイトスギ並木・オーストラリア原産のユーカリノキが見られ、ちょっとした異国情緒にひたることができます。