松永記念館

(まつながきねんかん)

美しい庭園と文化財の茶室

「電力王」「電力の鬼」と呼ばれ、近代数寄茶人としても知られる松永安左エ門(耳庵)の自宅庭に建てられた記念館「小田原市郷土文化館  分館 松永記念館」。

晩年を板橋に暮らした作家・中河与一のコレクション、近代小田原三茶人と呼ばれる益田孝(鈍翁)、野崎廣太(幻庵)、松永安左エ門(耳庵)の書や遺品などを収蔵・展示しています。

2階にある和室の太い大きな床柱には宇治平等院の山門に使用された古材が使用されています。昭和61年に移築した野崎廣太(幻庵)の茶室「葉雨庵」や、松永安左ヱ門の居宅「老欅荘」など、国登録有形文化財となっている貴重な建物も見学及び利用できます。

「日本の歴史公園100選」に選ばれた庭園は随所に奈良・平安時代の石造物が点在し、西洋シャクナゲの大木、スイレン、菖蒲、藤、椿、梅など、四季を通じ様々な花を観賞できます。

1月から2月にかけては「小田原市の花」にもなっている梅、4月には漢方薬として使われるテンダイウヤク、5月には池に浮かぶスイレンやアジサイ、6月には花菖蒲が花を咲かせます。紅葉の見頃は11月下旬から12月上旬。老欅荘のシンボルであるケヤキのほか、ハゼ、ニシキギ、モミジが黄色や紅に染まり、記念館を包んでいきます。

「葉雨(ようう)庵」
市内南町に在住した、野崎廣太(幻庵)によって建てられた茶室です。野崎翁存命中は、中央の政財界人が招かれ多くの茶会がここで開催されました。国登録有形文化財に指定されています。附属棟「烏薬(うやく)亭」が隣接していて、併せて茶会等に利用できます。

「老欅荘」
松永安左ヱ門(耳庵)が昭和21年に小田原へ移り住むために建てられたもので、その名称は、登り口にそびえる欅の大木に由来しています。耳庵はここで多くの茶会を催し、当時の有名な茶人・政治家・学者・建築家・画家などを招きました。

四畳半台目の茶室や三畳大の床の間を設けた広間、母屋に取りつく三畳の寄付などの意匠に数寄屋建築として特徴が見受けられます。国登録有形文化財に指定されています。

Information

所在地
神奈川県小田原市板橋941-1
アクセス
箱根登山鉄道「箱根板橋駅」より徒歩10分
駐車場
30台(無料)
営業時間
9時00分~17時00分
定休日
年末年始 12月28日~1月3日 3月下旬に薫蒸期間で5日間休あり
料金
入館無料
施設使用料別途
エリア
小田原
カテゴリ
博物館 博物館・美術館 名所・旧跡
関連項目
小田原市 紅葉

カテゴリ

エリア

観光